不思議の国のアリス、公演開始!!
あらすじ
エイツたちは、知人であるシェリルに呼ばれ、ペイシェにやってきていた。なんでも人魚になれるかもしれないから見に来てほしいとのことだ。
もちろん何のことかさっぱり分からなかったが、話を聞いていくうちに大体の事態を理解する。どうやら、ペイシェで新設された水上劇場『グラン・マーレ』のこけら落としをシェリルたちペイシェ王立魔法学院の生徒が担当し、その演目で『人魚姫』ができるかもしれないということだったようだ。
だが、演目に選ばれたのは『人魚姫』ではなく『不思議の国のアリス』だった。不思議の国を本気で信じる少女、クリスティーナの熱心なプレゼンが多数の票を集めたのである。
こうして来る劇に向けて準備をし始めたペイシェ王立魔法学院の生徒たち。慣れない演技に苦戦しつつも、クリスティーナのリーダーシップによって順調に物事は進んでいるように見えた。
だが、彼女の熱意は良くない方向に進んでしまう。戦闘シーンの臨場感を出すために、本物の魔物を呼び寄せて戦おうとしたのである。当然戦闘経験のない他の生徒はついていけず、猛反発を食らってしまった。
気まずい空気が流れ、走り去ってしまうクリスティーナ。その不穏な雰囲気に待ったをかけたのは、能天気で何も考えていなさそうな猫耳少女、ユーマオであった――。
目次
登場人物
・クリスティーナ・・・不思議の国を夢見る少女。劇では主役であるアリスを演じ、さらに台本も担当する。
・スーザン・・・天才アーティスト。劇の大道具を作るはずだったが、それに加えてハートの女王役に抜擢される。
・ユーマオ・・・気まぐれな猫耳少女。劇ではチェシャ役を担当しているが、ほとんど素の状態で問題なく演じている。
・シェリル・・・人魚になりたい少女。演目は人魚姫を推していたが多数決で負けてしまった。劇ではトランプ兵になる。衣装作りも担当。
・エイツ・・・本作の主人公。主に裏方を担当。
・マカロン・・・記憶喪失の少女。同じく裏方を担当。地味な作業だったが、かなり楽しそうにしていた。
・ハンペン・・・言語を解する魔物。とある場面では、珍しく活躍するここでは省略するけど。
ストーリー
▼ネタバレ注意
心配になりつつも、クリスティーナのことをユーマオに任せた次の日。みんなの前でクリスティーナは誠実に謝罪する。昨日の過激な演出は劇のリアリティを高めることで観客に不思議の国に行きたいと思わせることができれば、本当に不思議の国に行けるかもしれないと考えてのことであった。だが、危険を顧みずにやるべきではなかったと猛省したのだ。
途中意味不明ではあったものの、無事に和解に成功。さらにスーザンの提案により、別の方法で迫力のある戦闘シーンも思いつく。再び劇は順調に進み始めた。
そうして日は進み、いよいよ公演当日。初めは棒読みだったスーザンやシェリルもかなりの上達ぶりを見せ、全く問題なく劇は進行していく。
しかし、非常事態が発生する。海から魔物が現れ、劇場にやってきたのだ。
一瞬、迷いを見せるクリスティーナ。だが、観客のパニックを防ぐために、演出ということにして芝居を続けながら魔物を倒すことを決める。スーザン、シェリル、ユーマオもその意図を理解し、力を合わせて魔物を撃退し、何とか無事に劇は終了。クリスティーナは自分を信じてくれたみんなに感謝の言葉を述べ、解散を宣言するのだった。
――といっても、撤収作業は残っていたのだが............。
個人的な印象
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