国王のムチャぶりに応えろ!
あらすじ
世界中で起きたあの第三の災禍から月日が経ち、少しずつかつての姿を取り戻し始めた世界各国。その中でも最も被害を受けたのは、世界で一番の大国、ヒュームだった。
ヒュームの国王ジェイムスは、災禍から復興を遂げた自らの国の強さを大々的にアピールするため、国際的なスポーツイベントを開催することを決める。その大会に必要な資材一式を用立てするようにとエイツは姉であるカルラから頼まれ、半ば強引に引き受けることに。
だが、エイツは知らなかった。この大会には、数々の困難が潜んでいたことを――。
目次
登場人物
・エイツ・・・本作の主人公。商人としての仕事をキッチリ果たす有能な一面が見られる。
・カルラ・・・ヒューム近衛軍師団長。ジェイムスの命により、競技者として大会に参加する。
・レイチェル・・・名家の貴族令嬢。本大会の実行委員長を務める。
・シャーロット・・・天啓のエンフォーサーの一人。大会の技術協力をするだけだったはずが、なぜか競技者としても参加することに。
・ジェイムス・・・ヒュームの国王。スポーツ大会開催においても、いつも通り傍若無人っぷりを見せる。
・オリガ・・・ジェネラスの代表選手。
・キアナ・・・ペイシェの代表選手。
ストーリー
▼ネタバレ注意
ジェイムスのムチャぶりを乗り越え、なんとかスポーツ大会開催までこぎ着けたエイツたち。各国からは、運動神経抜群の選手たちが集まってきていた。
最初の競技は『全員参加! ドキドキ★バナナレース』。レースの途中に吊るされたチョコバナナを手を使わずに丸ごと食べきる競技だ。「注目を集めるような衝撃的かつ刺激的な光景を見たい」というジェイムスの要望に応えた競技だったが、その目論見は大成功。見事注目を集めることに成功する。
懸念点だったシャーロットの機械も正常に作動し、順調に大会は進行していた。だが、それにもかかわらずジェイムスの機嫌はあまり良くなかった。なぜなら、各国の実力差は拮抗しており、極めて接戦だったからだ。自らの国ヒュームの優勝を望むジェイムスには、それが気に食わなかったのだ。ヒュームの面々は頭を悩ませる。
そんな中、エイツはカルラたち選手に精一杯のエールを送る。結局、根本的な問題は解決していないものの、カルラたちは奮起。改めて気合いを入れ直し、競技に挑む。
最終競技はリレー。各国の獲得ポイントはほぼ互角で、このリレーで全てが決まる。
リレーが始まると、ヒュームはシャーロットの粘りもあり、なんとかトップでアンカーのカルラにバトンを回ることに成功した。このままいけば、ヒュームは優勝となる。
だが、その背後にテーセツのサユカが迫る。忍びとして鍛えられた自慢の脚力によって、ついにカルラは追い抜かれてしまう。
しかし、自分の可能性を信じたカルラは限界を超え、サユカを抜き返す。
結果、ヒュームは優勝。ジェイムスからは称賛され、エイツたちは大会の成功を喜び合った。
そんな中、エイツは軽はずみでセクハラ発言をかまし、カルラたちからお仕置きを受けることに。苦悶の表情を浮かべるエイツを見たレイチェルは大いに笑う。彼女の高笑いは、いつまでも響いていた。
個人的な印象
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今までジェイムスは愚かな王であって、それは今回のイベントでも変わりない。しかし、ブルマをカルラやシャーロットに着せたこと、チョコバナナ食い競争を行うきっかけを作ったことを考えると、今回はいい仕事をしたと言わざるを得ない。いいぞ、もっとやれ。
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