文通相手の正体は............!?
あらすじ
自然豊かな国、リーニャ。その中でもまるで別の国のように違う町、ピオネロにエイツとソフィアは訪れていた。ソフィアの決心を後押ししてくれたシスター、イサベルの姿を見かけたような気がして、彼女を探していたのだ。しかし、中々見つけられずにいた。
一方、ジャハラからやってきた旅人、シャリカは文通友達のワカバと初めて顔を合わせていた。彼女からピオネロの羊祭りを一緒に見ないかと誘われたのだ。天真爛漫なワカバに引っ張られる形で、シャリカは少しずつ打ち解けていく。
しばらく歩いていると、行列のできているアイスの店を見かける。食べてみたくなったと言って列に並ぼうとするワカバだったが、トイレにでも行きたくなったのか、彼女はなかなか動こうとはしなかった。見かねたシャリカは彼女の分まで買ってこようと、ワカバをその場で待たせて別行動を取ることにした。
その頃、休憩を取ろうとしていたエイツたちは、ガラの悪い男がシスターの話をしているのを耳にし、彼から情報を聞き出していた。おそらくイサベルのことだと推測し、彼が出会った場所のあたりに向かうと、ついにイサベルを見つけることに成功。彼女に声をかけた。
しかし、なぜかイサベルはソフィアから逃げていく。彼女を追いかけようとしたとき、シャリカとぶつかってしまう。彼女の持っていたアイスも落としてしまい、申し訳ない気持ちになるエイツたちだったが、そんなことはどうでもいいと悲痛な面持ちで叫び、助けを求めてくる。
なんと、ワカバがイサベルに誘拐されたというのだ――!
目次
登場人物
・シャリカ・・・ジャハラ出身、内気な旅人。ワカバと手紙で約束を交わし、内気な自分を変えるいいきっかけだと捉え、ピオネロまでやってきた。
・ワカバ・・・テーセツに住む明るい少女。七つの風船に手紙を括り付けて飛ばし、その中の一つがシャリカに届いたことで文通を始めるようになった。屈託のない笑顔が特徴的な朗らかな少女だが、明らかに何かを隠しているようで――?
・イサベル(?)・・・敬虔なる慈悲深きリーニャのシスター............という話だったが、荒い口調や露出度の高い恰好など、どうにも予想していた人物像とは食い違っている。
・マルテ・・・ペイシェの堅物外交官。ひったくり犯を華麗に懲らしめた。
・ソフィア・・・幼馴染兼護衛。恩人であるイサベルを探し回っていたところ、騒動に巻き込まれる。
・エイツ・・・本作の主人公。ソフィアに付き添う形でイサベルを探す。完全なる善意ではなく、美人らしいからぜひ知り合いたいという下心もある。
・イサベル・・・敬虔なる慈悲深きリーニャのシスター。ソフィアの恩人。
・サユカ・・・エイガ忍衆の一人。テーセツから派遣され、特使としてピオネロに滞在中。
・ライムンド・・・ピオネロの族長。
ストーリー
▼ネタバレ注意
お互いに簡単に自己紹介をした後、イサベルたちの行方を追おうとするエイツたち。だが、その矢先、マルテの部下たちに取り押さえられてしまう。意味も分からず連れていかれそうになったそのとき、知り合いであるピオネロの族長ライムンドが仲裁し、今回の騒動について説明を受けることに。
実は、ワカバの正体はテーセツの国王、ショーグンの娘――つまり王女だったのだ。シャリカと遊ぶために護衛をまいてまで会いに行っていたのである。
そして、ペイシェの外交官であるマルテがなぜ部下を率いてピオネロにいたのかも明かされる。ペイシェには要人誘拐を得意とする犯罪組織がおり、王女であるワカバを狙ってピオネロに潜伏した可能性が高いという情報を掴んでいたのだ。
ただ、イサベルが犯罪組織のメンバーという情報は無く、なぜ彼女がワカバを連れ去ったのかは分からない。それでも、改めてエイツ、ソフィア、シャリカはワカバたちを追うことを決める。
一方、騒動の渦中にいたイサベルとワカバは存外に和やかな雰囲気が流れていた。なぜなら、イサベルがワカバを連れ去ったことは完全なる善意であり、妙な連中から彼女を守るためだったからだ。
ワカバもイサベルの意図を知り、彼女とともに行動することを決める。また妙な連中が自分たちを狙っていることに気づき、二人は走り去っていく。
そうしてワカバたちを見失ったエイツたちだったが、あることに気付く。もし本当にイサベルがワカバを誘拐したのなら、動きを縛るために拘束するはず。だが、そんな様子はなかったということに。
エイツたちは、やはりイサベルはワカバを誘拐したわけではないと結論づける。なぜ自分たちから逃げるのかはまだ分からないものの、ワカバたちの後を追うためにマルテの力を借りることを決める。
しかし、彼女は情報収集の結果、今回の誘拐にペイシェの犯罪組織は関与していないと判断し、これ以上は協力しないと語る。だが、エイツたちに頭を下げられたことでこれを撤回。勝手な行動を取れば外交問題になるが、自分の判断ミスという体を取れば問題ない。さらにテーセツの者たちも協力し、ワカバたちを追いかけることになった。
さて、もちろんそんなことは知らないイサベルとワカバは、マルテの部下たちを誘拐犯であると未だに思い込んでいた。勘違いは加速していき、ついには戦闘にまで発展してしまう。
しかし、シャリカとテーセツの者の声かけにより、ついに誤解は解ける。ワカバを守ろうとするイサベルと、同じようにワカバを守ろうとするマルテたちとで追いかけっこになっていたことをようやく知ったのだ。つまり、誘拐犯など存在しなかったということだ。
ようやく騒動が落ち着き、ソフィアはイサベルに礼を述べるも、彼女は何のことか分からないといった様子であった。実は、彼女はソフィアの知っていたイサベルではなく、鏡界からやってきたもう一人のイサベルだったのだ。行く当てのないイサベル(鏡界)は、しばらくエイツたちと行動を共にすることを決める。
また、ワカバは今回の騒動を招いた自分の行動を深く反省。そして、シャリカと言葉を交わし、身分は違っても親友であり続けようと誓い合うのだった。
個人的な印象
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記念すべき第一回のイベント。この頃はワカバの正体を知らなかったんだなぁと思うと、少し感慨深い。
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