これまでの旅、これからの旅
あらすじ
ペイシェ騎士団本部内にある迎賓用の大ホール。きらびやかな装飾がなされたこの場所で今夜とあるパーティーが開かれ、エイツたちはその下見にやってきていた。
そのパーティーの主役は、ずばりエイツたち。各地を旅してきた彼らをねぎらい、そしてこれからの旅路の無事を願うという目的があるという。ついでに自分たちにゆかりのある人たちも招待されているらしい。
祝勝会は何回か開いたが、旅そのもののためにパーティーを開いたことは無かった。だから、エイツたちは自分たちのためにそのような催しを開いてくれたことに感慨を覚えていた。
そう、思い返せばこれまで色々なことがあったのだ。マカロンとの出会い、天啓のエンフォーサーとの邂逅、災禍との戦い.........。その一つ一つの思い出に、エイツたちは浸る。
目次
登場人物
・エリーザ・・・ペイシェのエリート商人。招待され、この日のためにオーダーメイドのドレスをアマリアたちに着せた。
・アマリア・・・世界の本当の姿を知りたがる少女。パーティーに招待され、思わぬ出会いを果たす。
・ザスビア・・・ジェネラスの諜報部員。招待され、慣れないドレスに恥ずかしがる。
・エイツ・・・本作の主人公。パーティーの挨拶を任されたが、グダグダと長ったらしく、周囲からは不評だった。
・ソフィア、ライサ、ナディラ・・・旅の仲間。パーティーを楽しんだ。
・ヴァネッサ、メリッサ、シャーロット・・・天啓のエンフォーサーのメンバー。エイツたちと縁があるということで招待された。
・マカロン・・・記憶喪失の少女。ドレスを着せてもらって喜びつつも、パーティーの美味しい食べ物に目を向け続ける。
・ハンペン・・・言語を解する魔物。
・ミリアム・・・ペイシェ騎士団団長。今回のパーティーの主催者を務める。
・サユカ・・・テーセツのエイガ忍衆の一員。ミリアムに協力し、エイツたちの世話を担当する。
・アリーチェ・・・ペイシェ騎士団の団員。今回のパーティーの実質的な発案者であり、ミリアムがいくら却下といっても引き下がらなかった。
・ライムンド・・・ピオネロの族長。登場こそしなかったものの、意外な活躍を見せた。
ストーリー
▼ネタバレ注意
パーティーが開かれると、エイツたちに縁のある人たちと再会し、彼女たちとも思い出話に花を咲かせる。そうしていると、今度は二人のアマリアが関わったピオネロでのとある事件の話に発展した。
原界にやってきたアマリア(鏡界)が暴走し、ピオネロで火事を引き起こした事件。最終的にアマリア(鏡界)は捕まったものの、それ以降どうなったのかをエイツたちは知らなかったのだ。アマリア(原界)はそのあとのことを語った。
アマリア(鏡界)は現在、ピオネロの族長ライムンドのところにおり、彼女と文通をしているというのだ。しかし、同じ町に住んではいるものの、彼女たちは事件以降顔を合わせていなかった。
アマリアが二人いれば町の人は混乱するし、何よりもアマリア(鏡界)が自分のしたことと向き合って気持ちを整理するまでは会うべきではないと、ライムンドが止めていたのだ。
だが、本当は会って直接話がしたいと語るアマリア(原界)。その心意気を知り、ミリアムとサユカはとある人物を連れてくる。なんと、それはアマリア(鏡界)であった。ライムンドはもう会ってもいいだろうと考え、彼女をパーティーに行かせていたのである。
二人は向かい合い、言葉を交わす。アマリア(鏡界)は自分のやってしまったことを悔い、アマリア(原界)に迷惑を掛けてしまって申し訳ないと思っていたが、彼女はそうではないと述べる。
どっちも同じ”アマリア”なのだから、無関係でも濡れ衣でもなんでもない。だから、この世界の姿を知り、自分を必要としている人がいるのかを探すのだと語る。
アマリア(鏡界)はその思いに共感し、一緒に世界を知っていこうと手を差し伸べる。二人の”アマリア”はがっちりと握手を交わし、これでようやくピオネロでの一件が完全に解決したのだった。
彼女たちの和やかな様子を見たエイツたち。彼らもまた二人の”アマリア”のように誰かを助けて行こうと、これからの旅に向けて気を引き締めるのだった。
個人的な印象
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ほとんど回想ではあったものの、微妙に後味が悪かったアマリアたちのその後が語られていてとても良かった。あとエリーザさんがやたらかわいかった。
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