ドキドキバレンタイン!!
あらすじ
期間限定バレンタインフェア。エイツたちはエレナからその入場券を受け取り、開催地であるペイシェ郊外に到着していた。
このバレンタインフェアにはいくつかのルールがある。参加者は数人でチームを組み、その代表者である一人だけが貸し出された専用の衣装を着ること。そして、衣装を受け取った女性参加者には『本命チョコ』が一つ配られ、誰かに渡さなければならないということ。
そのルールに一人、苦しめられている者がいた。『天啓のエンフォーサー』のリーダー、ヴァネッサである。実はとっくのとうに渡す相手は決まっていたのだが、素直になれない彼女にはなかなか難しいものがあったのだ。
ヴァネッサ以外にも、見た目が奇抜すぎるのか、チョコ野菜ケーキの売り上げが芳しくないエレナ、切ない恋愛模様が分からず甘酸っぱい恋愛ソングを上手く作れなかったベアトリスと、各々が何かしらの悩みを抱えていた。
果たして三人は、どんな答えを出し、そして誰にチョコを渡すのだろうか――?
目次
登場人物
・ヴァネッサ・・・天啓のエンフォーサーのリーダー。シャーロットたちに嵌められ、慣れない可愛らしい衣装を着させられて本命チョコをエイツ――もとい誰かに渡さなければならなくなった。
・ベアトリス・・・森に住む音楽家。バレンタインフェアのテーマ作曲の依頼をこなし、その礼もあって招待された。エイツのデート相手をマカロンや、あろうことかハンペンと勘違いした。
・エレナ・・・野菜を愛する農家。今回のバレンタインフェアでは、チョコ野菜ケーキの販売を手掛けている。
・エイツ・・・本作の主人公。商人として何かしらの商機を得ようとしている。また、そのモテっぷりを十全に発揮した。
・マカロン・・・記憶喪失の少女。食べることが好きな彼女にとって、今回のバレンタインフェアはまさに天国。
・ハンペン・・・言語を解する魔物。ただのペット扱いされて少しばかり不満を抱きつつも、なんだかんだでフェアを楽しむ。
・メリッサ・・・天啓のエンフォーサーのメンバー。いつにもまして女性にモテまくっていた。
・シャーロット・・・天啓のエンフォーサーのメンバー。彼女がチョコを食べたいと言ったことが、今回のフェア参加の発端となった。
・アネット・・・エレナとともに働く少女。出番はないが、バレンタインフェアのために研究を重ね、チョコ野菜ケーキを作り上げた。
ストーリー
▼ネタバレ注意
エレナの悩みを聞いたエイツはその問題を解決するため、二枚の看板を身体を挟むようにかぶる――いわゆるサンドウィッチマンとして会場内を回って宣伝し始める。その横でエレナがチョコ野菜ケーキを直々にアピールし、客を引き込もうと考えたのだ。
その宣伝が功を奏し、エレナの店は大繁盛。彼女は野菜で人を笑顔にするという夢が一つ叶ったと、笑顔でエイツに礼を述べた。
だが、そんないい雰囲気はすぐにぶち壊されることになる。ガラの悪い男たちが女性を囲み、タチの悪い絡み方をして困らせていたのだ。
それを見かねて、止めに入るヴァネッサ。だが、下卑た視線を男たちに向けられ身体が硬直し、それ以上動けなくなってしまう。
ピンチに陥るヴァネッサを救ったのは、他でもないエイツだった。毅然とした態度を取り続け、男たちを撃退することに成功した。
その様を見ていたベアトリスは、エイツに本命チョコを手渡す。切ない恋愛というものが何なのかを身をもって知り、新しい音色を掴むことができた。そのお礼として彼にチョコを渡したのだ。あなただからもらってほしいのだと口に出して。
ベアトリスに触発され、エレナもエイツに本命チョコを渡す。チョコ野菜ケーキの宣伝を手伝ってくれたことに改めて感謝の言葉を述べ、そしてちょっとだけ恥ずかしそうに。
次々と女の子たちが本命チョコを渡していく様を見せつけられたヴァネッサだったが、それでもなかなか決心がつかない。早くしなければエイツはマカロンたちとどこかへ行ってしまう。
見かねたシャーロットが助け船を出し、エイツと二人きりに。そこでようやく、本命チョコを彼に手渡した。
あくまでこれは、他の男たちよりもエイツが少しだけマシであり、助けてくれたお礼も兼ねたものであると顔を真っ赤にしながら主張するヴァネッサ。エイツはそれを素直に受け取ったのだった。
こうしてバレンタインフェアが終了した――。
と思われたのだが、別行動をとっていたハンペンがそこに現れる。エレナの試食会に付き合わされ、お腹いっぱいまで食べさせられてしまったのだ。
試食の役割を押し付けられそうになったエイツは何とか誤魔化して逃げようとするも、エレナから逃れることはできなかった。結局、フェアの閉会まで試食に付き合わされ、途中で記憶が途切れるくらいに食べまくる羽目に。
最後に見た光景は、チョコを食べ続けるエイツの顔を見て、幸せそうな笑顔を浮かべるエレナの姿だった――。
個人的な印象
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恋するヴァネッサがすごいかわいい話だった。正直破壊力が凄すぎて、一気にティアトップに躍り出たと思う(僕の中では)。
それに、この頃のヴァネッサが懐かしいとも感じたなぁ。こんな時期もあったねぇ。
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